第48章 激論の果て

各国の首脳が大きなテーブルを取り囲む様に一列目を陣取っている。二列目、三列目もその関係者だ。五列目の左隅にオブザーバー席が用意されており、サッチーナらV.R.Vの一部のメンバーとともにロッコもすわっていました。
議論の経過を見守っていましたがなかなか決まらない結論にロッコは思わず大きい声をあげていました。

ボクが行きます!
ボクが、、、

議論の中心は核兵器を、使う。使ってはならない。
この二極で何度も紛糾しました。
核兵器絶対不使用! を掲げる側が決定的な代替案をみつけることができないままいよいよ時間切れとなり
id星を止められるのは外には無い、
仕方が無いだろう、地球を救うためなら。
という意見が大勢を占めることとなりつつ有りました。
そして様々な角度からid星を分析した結果、この目標物は瞬時に身をかわす優れた運動能力を持っている。
最大5kmの距離まで近づかなければロケット弾は当らないだろう、という報告が各国の専門家の合意の上、採択されました。
同時にこの核弾頭ロケットは、目標にぶつかると半径10km圏内は一瞬のもとに火の海になり、消えてなくなる。
ということも著名な物理学者の解説が何度も全世界に流され、人々の知ることとなりました。

一体全体この役目を担うものは、、、、?
この命題を前に各国の思惑とエゴが乱れ出て、議論が何度も中断されたあげくのできごとでした。
ロッコの声が会場に響き渡ったのでした。

ボクが行きます!
ボクが、、。

騒然とした会場でロッコは独り老師の言葉を思い浮かべていました。
“人間とは実にいろいろなものがおる。成さねばならぬことが目の前にあるとき、時として人間ほど厄介な者はいないことに気づくであろう。その時は、お前はどうする!?、、どうする、、どうする、、、どうする、ラッコ!“

え!? 老師の生の声が耳元で聞こえました。
はっ、、、として振り返ると小柄な老師が椅子の上に座禅を組んでこちらを見ています。
老師!
いつの間にいらしたんですか?
老師はそれに答える様子は見せずこう言った。
「ここは空気の悪いところじゃのう、早く出てやるべきことをやるのじゃ。ここの人間どもにお前が構う時間はないぞよ」
でもこれから、ボクがid星について考えてることを、話すべきだと、、
「いらん、いらん!、誰がネコの戯言なんぞ聞くか! お前は自分が行くと宣言したんだ。それでよい。それですべてじゃ。あとはやるのみじゃ」
ボクは核兵器なんか持っていくつもりはないんです。
「お前がやろうとしていることは分かっておる。それを此処にいるもの達に理解させることは釈迦尊でも無理じゃ、至難の業じゃ! 使うかの様に持っていって、使わなければ良いじゃろが。上に行けば、お前の勝手じゃろ。ふ、ふ、ふあっははっはっは!」

会場中響き渡る様に豪快に笑ってこういった。
「釈迦尊も許しておる.“うそも方便”とな。ふあは、あは、は、は、、、」

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、