第33章 ロッコと博士と6人の賢者

切れていた酸素がところどころで、復活したらしい。
あ?! あッ、、ふ? むは?。、、と、欠伸やのびをしている者。朝方、いきなり1時間早く起されてしまった子供達のように、機嫌のよくない顔を、ロッコに向けてくる者。
座っていたものは座り直し、立っていたものは、所在なげにぶつぶつと、それぞれがそれぞれの醜態など何ごとも無かったように振る舞う姿が、博士には可笑しくて、おかしくて、、でも、ここがタイミングだと思ったので、1オクターブ程高い声でロッコを紹介した。

「皆さん、こちらがネコのロッコ君です。今回是非皆さんにご紹介したく、ずっと待機してもらっていたのですが、、つまりタイミングが大事かと、、、みなさんには、、やはり、もうちょっと、、、説明させてもらった方が良かったかなと、、、何しろ、とんでもない頭脳を持って現れたのです。しかも日々、進化をしているのです。
脳科学が専門の私が言うのも多少忸怩たる思いもあるのですが、、あぁ! ラーチェル君! 当然、君だって初めての経験だと思うんだがここまで言葉を巧みに操る、動物は、、、ラーチェル君、ラーチェ、、、ふうぅ、、まだだめか。、、、ロッコどうかね」

はい、
ロッコは、事前にきちんとまとめた、今までの体験を、話し始めた。
“美しい人”との出会い。
地球は本当の愛を失っている、、このままでは地球は滅びるかもしれない、、。
自分は運命を背負ったネコであること、博士を尋ねたこと、等を一生懸命話しました。
そして最後に、やはり地球を治めるのは人間しかいない。
だから、本当の愛を取り戻して欲しいのです。
宇宙の一員である地球は、愛に溢れた星になって欲しいんです。
そんな地球をボクはずウ〜と見守りたいんです。

6人の賢者達はそれぞれが、それぞれのスタイルで聞いていた。ロッコに対する疑問が無くなった訳ではないが、それを上回る好奇心が、彼らをしばし、黙らせたのかも知れない。身を乗り出すようにこの不思議なストーリーを理解しようとしていた。

博士が机のボタンをはっきりと3度押しました。音は待ちかねたように2階の客間に3度鳴り響いた。